★ 他人に誤配された自分宛ての郵便物を開封されて中身を読まれてしまった場合、相手を訴えることは可能?


手紙やハガキだけではなく、DMやクレジットカードの利用明細、
公共料金の利用明細など、私たちの元には様々な郵便物が毎日届きます。

因みに日本郵便の公表によると、2014年度の総引受郵便物等が約220億通、1日あたり配達郵便物等物数が約6,100万通。

1日あたり配達箇所数が約3100ヵ所となっています。

改めて調べてみると、その数に驚いてしまいます!

総務省の調べでは、平成25年3月31日現在の全国の世帯数は、

総計5,5577,563世帯なので、日本に住む人の2人に1人、2家庭に1家庭が、郵便物を受け取っている事になります。

日本郵便による郵便物の誤配件数や割合は公式には発表されていませんが、1日にこれだけの数を扱っているのですから、誤配があっても不思議ではありませんし、毎日どこかで誤配があるだろうと思われます。

誤配された郵便物がDMなどであれば、相手から「こんなお店に行っているのか」程度で済みますが、クレジットカードや公共料金の明細書、私的な手紙などが誤配され、それを相手に開封されてしまった場合には話は違ってきます。

しかもクレジットカードや公共料金の明細書は誰にでも送られている可能性が高く、外観も似ているので、誤配された相手も開封してしまう可能性が高くなってしまいます。

特にクレジットカードなどの明細書や請求書はプライベートな部分も多く、他人には見られたくない情報が沢山あります。
仮に相手が誤って開封したとは言え、開封した相手を訴える事を考えるほど、「なぜ?」と思ってしまいます。

それでは誤配された他人宛の郵便物を開封してしまった相手を、訴える事は出来るのでしょうか?

誤配したのは郵便局の職員さんなので、訴える相手は誤配した郵便局(日本郵便)なのでしょうか?それとも開封さえしなければ問題なかったのですから、訴えるのは開封した相手なのでしょうか?

そこで今回は『他人に誤配された自分宛ての郵便物を開封されて中身を読まれてしまった場合、相手を訴えることは可能?』について紹介します。

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誤配された郵便物を開封すると罪になる?

罪になるかどうかは法律によって規定されている事は、皆さんもご存知の事と思います。
それでは誤配された郵便物を開封する事はどの様な法律が当てはまるのでしょう?

DMや封書、ハガキ…郵便物には様々な種類がありますが、法律によって郵便物の開封に関して規定されているのは、「封をしてある信書」の場合となります。

これをふまえて当てはまる法律を見ると、
「正当な理由がないのに、封をしてある信書を開けた者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処せられる」と規定する刑法133条(信書開封罪)が当てはまる事になります。

この信書開封罪は、被害者からの告訴がなければ公訴を提起する事ができない「親告罪」というものですが、刑法なので立派な犯罪行為と言えます。

またこの条項の解釈としては、
本罪の客体は封をしてある信書である。

信書とは特定の人から特定の人にあてた「意思を伝達する文書」とされるが、それに限らず図表、図面、写真、原稿なども含む。
特定の人は、法人や法人格を有さない団体も含まれる。但し、国または公共団体にあてた場合は、個人的な秘密の保持が必要な場合を除いて、国または公共団体が発信、受信の場合は特定の人にはあたらないとされる。

本罪の行為は封をしてある信書を開けること、つまり「開封」することである。

開封とは、封を破棄し信書の内容を認識可能な状態になすことであり、透かし見るなど封を破棄せず内容を知る場合はあたらないとされる。したがって、抽象的危険犯に分類される。

違法性阻却事由
「正当な理由」とは、法令上認められている場合、権利者が開封に同意している場合、親権の行使(但し民法820条の場合での範囲内)が挙げられる(ただし、反対説あり)。
※ウイキペディアより
とされています。
従って法令で認められた場合や発信者や受信者から許可をもらった人、子供の両親など親権のある人以外が、第三者の信書を開封した場合は、罪になる可能性があると言えます。

しかし今回の場合は、誤配された郵便物を開封したという事なので、開封した理由が故意か過失か、つまり誤配された事を認識していたかいなかったかによって変わってきてしまします。

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誤配された郵便物を開封した相手を訴える事はできるの?

結果から言うと信書開封罪は親告罪なので訴える事は可能と言えます。

しかし元々誤配された郵便物なので、相手が「自分宛の郵便物と勘違いした」など誤って開封したと弁明されてしまうと、相手の主張が「正当な理由」とみなされてしまい、故意に開封したと証明する事が必要となってしまいます。

開封は自分の見ていない所でされた場合が多いので、故意に開封したという事を証明するのは難しく、結果としては訴える事は難しいと言えます。

以上となります。
誤配された郵便物を開封された場合には、相手を告訴や告発する事は可能とはなりますが、確たる根拠や証拠の提出など、故意に開封した証明をしなければなりませんので、かなり難しい事と言えそうです。

まとめ

信書の秘密は、憲法21条2項 では「通信の秘密」、刑法133条では「信書開封罪」、刑法263条では「信書隠匿罪」など、様々な法律で保障と保護がされています。

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また、刑事告訴が難しい場合でも、民事告訴は可能な場合もありますので参考にしてください。

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記事公開日:2017年1月19日

カテゴリー:季節 日常 趣味

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